第99話 大和の検地に行きましょう

ガラシャ

大和に行きましょうって・・・大和は筒井順慶の領地ですよね?何しに行くのですか?

憲三郎先生

何をしに行くかというと、織田信長が筒井順慶に命じた、大和の差出検地を手伝うためです。

ガラシャ

差出検地・・・ってなんですか?

憲三郎先生

差出検地とは、検地の方法のひとつです。領内の家臣にそれぞれ知行する土地の等級・面積・作人・分米などを書いて指出させることを言います。

憲三郎先生

そうですね。

ガラシャ

今回は筒井順慶が知行する大和の土地の調査って事ですね。光秀だけが行ったのですか?

憲三郎先生

いいえ、織田方の奉行として滝川一益と二人で行きました。

ガラシャ

詳しく教えてください。

憲三郎先生

では、今回も史料を順に見ていきましょう。

ガラシャ

よろしくお願いします。

ガラシャ

大和といえば多聞院のイメージが強いのですが、多聞院とはどのくらい離れているのですか?

憲三郎先生

多聞院と興福寺は10Kmくらい離れています。

ガラシャ

興福寺は大和のどの辺りなのですか?

憲三郎先生

興福寺は今も奈良県奈良市登大路町にあります。

ガラシャ

大きなお寺ですね。

ガラシャ

到着してすぐにお仕事開始ですね。この日出頭を命じられたのは興福寺東北院だけですか?

憲三郎先生

光秀・滝川一益は、白土へ知行の指出のため出頭を命じました。

ガラシャ

白土って誰ですか?

憲三郎先生

史料からはわかりませんが、興福寺から南に7Kmほど行ったところに、奈良県大和郡山市白土町という地名が残っています。

ガラシャ

町と同じ名前ですね。

憲三郎先生

おそらく白土町を知行していた武将なのだと思われます。

ガラシャ

詳しい史料が見つかると嬉しいです。でも、偉い人が来て「知行の差出を」といわれても、現場の人は大変そうですね・・・。

ガラシャ

全五ヶ条の霊社起請文前書・・・。ちょっと気になりますね。

ガラシャ

また某ですか・・・糺明ってなんですか?

憲三郎先生

糺明とは罪や不正を糾問し、真相を明らかにすることをいいます。

ガラシャ

なんだか穏やかでないですね・・・。某が誰なのかすごく気になります。

ガラシャ

十市新二郎って誰ですか?

憲三郎先生

十市新二郎は十市遠勝という名で有名ですが、筒井順慶の家臣です。

ガラシャ

なるほど。それにしても、英俊は多聞院の院主だけあって情報通ですね。

憲三郎先生

詳しい日付はわかりませんが、10月中に提出された大和の知行に関する書類の史料が他にもあります。

ガラシャ

気になります。

ガラシャ

光秀たちが滞在している興福寺ですね。

ガラシャ

奈良県生駒郡斑鳩町の有名なあの法隆寺ですね。

ガラシャ

多武峯ってどこですか?

憲三郎先生

多武峯は奈良県桜井市です。談山神社のある山ですね。

ガラシャ

大和全域を検知したのですね。大和の検地結果はどうだったのですか?

ガラシャ

興福寺も一安心ですね。

ガラシャ

生害とは自殺すること。自害。・・・え!?大事件です!何が思うところがあったのでしょうか?

憲三郎先生

かつて松永久秀に追従していた筒井家配下の人物達のようですが、史料からは詳しいことはわかりません。

ガラシャ

流れ的にもとても気になるので、詳しいことがわかる史料がある事を期待します。

ガラシャ

興福寺はもう終了したのかと思っていましたが、また興福寺に戻ってきたのですね。

憲三郎先生

大和検地の拠点になっていたようですね。

ガラシャ

いつ頃まで滞在するのですか?

ガラシャ

偉い人が38日も出入りしていたら・・・それはそれは大変だったのでしょうね。

憲三郎先生

この後光秀は年末まで平和に過ごしますが、1月にまた大きな仕事が舞い込みます。

ガラシャ

どんな仕事ですか?

憲三郎先生

続きは次回です。

ガラシャ

気になります!

”光秀は、大和検地の為に38日間大和に滞在しました。”