当会では、令和3年度のプロジェクトとして、信長記池田家本の活字化を進めています。こちらでいろいろ公開してまいりますので、会員の皆様の暖かいご支援、お知恵を拝借できますと幸いです。

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信長記 池田家本活字化について

岡山大学附属図書館所蔵 (古文献ライブラリ 信長記 巻第十五より)

https://ousar.lib.okayama-u.ac.jp/ikedake/komonjo/ja

「信長記 池田家本」は、太田牛一の書いた織田信長の一代記「信長記」の一つです。「信長公記」は、信長の上洛後の1年を1巻で書いた、この「信長記」と上洛前をまとめて書いた「首巻」を合体したもので、戦国時代や光秀を知る上では、最も基本となるものです。その中でも最もよく知られているのは「信長公記 町田本」ですが、これは写本であることがわかっています。

太田牛一の自筆本で15巻が揃っているものは、京都・建勲神社所蔵の「建勲神社本」、姫路城主・池田輝政に献上された「池田家本」があります。どちらも重要文化財です。池田家本は、岡山大学附属図書館のwebサイトで画像として公開されていますが、太田牛一の書いた「くずし字」のままで、活字化はされていません。

池田家本については、拙著でも触れておりますが、牛一が晩年まで手元に置いて修正を加えていたもので、愛宕百韻の書き直しが発見されるなど、現在、広く知られている町田本とは違った記述が残っています。この本を活字化し、多くの人が読めるようにすることで、あらたな発見があることを期待しています。

現在、活字化プロジェクトでは、本能寺の変の記述を含む天正十年の巻15の活字化作業を実施しております。プロジェクトメンバーは「くずし字」の専門家ではありませんが、いろいろな壁にぶつかりながらも、活字化の完遂に向けて活動しております。また、今後の史料の解析にも、くずし字を解読する力をつけることは、大変有意義であると考えています。会員の皆様の暖かいご支援や、お知恵を拝借できますと幸いです。

明智憲三郎