第107話 重要人物「妻木」の逝去
光秀にとってとても重要なことって何が起こっていたのですか?
妻木が逝去しました。
え!?詳しく教えてください!
では、史料を見ていきましょう。
よろしくお願いします。
ツマキって光秀の義妹で織田信長のお世話係りの妻木のことですよね。
そうです。
そういえば、妻木って光秀の正室も妻木氏の人なのですよね?どんな家なのですか?
土岐光定の9世の孫である彦九郎弘定がその根拠地であった妻木郷から妻木氏を称したことに始まるといわれています。
妻木郷ってどのあたりですか?
今の岐阜県土岐市妻木町のあたりです。
ということは光秀と同じ土岐氏の流れなのですね。
そうです。同じ土岐氏の庶流である明智家とは深い関係があったといわれているそうです。
8月7・8日頃というと英俊が近日中に光秀が来るかも。と言っていたあたりですよね?
もしかすると、この妻木の一件で伸びてしまったのかもしれないですね。
「織田信長の一段のキヨシ」ってどういう意味ですか?
キヨシを「気好し」と読み、織田信長の一番のお気に入りという意味だそうです。
なるほど、織田信長が気に入るほどの気性が良い人ということですか。光秀も義妹を亡くしたとなれば気落ちもしますよね・・・。
光秀がとても落胆したのは、義妹だというだけでは無いかもしれません。
どういうことですか?
史料には残っていませんが、光秀にとってこの妻木という人は織田信長と光秀をつなぐ大事な人だったのではないかと思われます。
どんなことをつないでいたのですか?
おそらく織田信長についての情報だと思われます。その証拠としてフロイスが「光秀は信長の好をよく知っていて贈り物を絶やさなかった」と史料に残しています。
情報ってそんなに大事なものですか?
贈りものから戦まで情報の有無が勝敗を分けるといっても過言ではありません。情報戦では羽柴秀吉がとても有名ですね。当時はお寺や神社などにもよく情報が集まってきました。
たしかに、英俊や吉田兼見はとても情報通のイメージがあります。ということは、情報源を失った光秀は落胆したということですか?
情報源が妻木一人ではなかったと思いますが、とても大きな損失であったことは確かだと思われます。
気立てがよくて、義妹で、仕事の上でも重要人物・・・大きすぎる損失ですね。
そしてこの後、光秀の周りが少し騒がしくなりそうです。
え!?どうなっていくのですか?
続きは次回です。
気になります!