第81話 番外編 茶の湯って何?

ガラシャ

丹波から戻ってきた光秀ですが、つかの間の平穏ってどんなことをしていたのですか?

憲三郎先生

この頃の史料は少なく、1月に2回ほど茶会に出席しています。

ガラシャ

茶会ですか?

ガラシャ

元旦ですね。

ガラシャ

鏡開きの日です。・・・茶会って茶の湯と同じものですか?

憲三郎先生

茶の湯は今の茶道の元となったもので、いくつかの形式があるようです。

ガラシャ

茶道って「結構なおてまえで」っていうイメージのあれですよね・・・?

憲三郎先生

茶道は、日本伝統の湯を沸かし、茶をたて、茶を振る舞う行為(茶の儀式)。また、それを基本とした様式と芸道のことをいいます。

ガラシャ

茶の湯っていつから日本にあるのですか?

憲三郎先生

初めて茶の知識を持ち込まれたのは中国の書物だったようで、唐の陸羽という人の書いた『茶経』だと言われています。

ガラシャ

そんな昔に・・・どんなことが書いてあったのですか?

憲三郎先生

この本には、茶の木の育て方、収穫方法と道具、たてかた、飲み方、歴史などが詳しく書かれているそうです。

ガラシャ

お茶そのものは入ってこなかったのですか?

憲三郎先生

804年に空海と最澄が中国から茶を持ち帰ったそうです。しかし、戦乱の時代で、あまり発展することもなくその後忘れ去られてしまいました。

ガラシャ

人々がお茶を飲むようになったのはいつ頃なのですか?

憲三郎先生

茶を飲む習慣と茶の製法は平安時代に遣唐使によってもたらされたようですが、詳しい年月日はわかりません。

ガラシャ

平安時代は794年から1185年までの約390年間・・・特定は難しそうです。

憲三郎先生

ちなみに茶色というのは当時の中国茶の色からきているそうですよ。

ガラシャ

茶色!具体的にはどんなことをするのですか?

憲三郎先生

一般的なものは、知っているものだけの少人数で行う茶事と、大寄せといわれ、不特定の多数の客が参加する茶会という形式があるそうです。

ガラシャ

茶事はどんな内容なのですか?

憲三郎先生

食事・お菓子・濃茶・薄茶のフルコースで全ての流れで4時間以上かかるそうです。

ガラシャ

茶会はどんな内容なのですか?

憲三郎先生

茶会の中でも、点心という軽い食事とお菓子、そして濃茶の席と薄茶の席のある茶会・お菓子と薄茶の席だけのもっとも手軽な茶会の2種類あるそうです。

ガラシャ

濃茶と薄茶の違いはなんですか?

憲三郎先生

茶葉や茶筅、お茶のたて方にもちいる茶碗や作法もちがうそうです。

ガラシャ

・・・難しいですね。その他にも形式があるのですか?

憲三郎先生

神社仏閣寺院の御前で行う献上茶事(献茶)と、10月末~11月初旬に家元で行う年初めの口切り茶事というのがあるそうです。

ガラシャ

光秀が参加したのはどんな茶会だったのでしょう?

憲三郎先生

史料からは詳しくはわかりません。そういう側面から光秀を見てみるのも面白そうですね。

ガラシャ

なんだかお抹茶が飲みたくなってきました。つかの間の平穏の後の光秀はどうなるのですか?

憲三郎先生

亀山城の普請に大坂・丹波への出陣が待っています。

ガラシャ

盛りだくさんですね。

憲三郎先生

続きは次回です。

ガラシャ

楽しみです。

”茶の湯は茶道に通ずるものでした。奥深く難しそうです。”