第19話 足利義昭と上洛しよう!その1 ~上洛ってなに?~

ガラシャ

さあ、ついに上洛ですね!上洛とは京都に行くことって思ってましたが京都に行くだけじゃだめなんですよね?

憲三郎先生

そうですね。将軍になることが目的なので京都の実権を握る。要するに京都を武力的に支配する必要があります。

ガラシャ

武力的にというと一見怖く聞こえますが、京都を守ることができるくらいな強さが大事ということなんですよね?

憲三郎先生

そうです。将軍になるには天皇から征夷大将軍という役職に任命されると将軍になれます。しかしそのためには周りを納得させるために天皇のいる京都を守護する必要があります。

ガラシャ

将軍と認められないとどう大変なんですか?

憲三郎先生

将軍の権威が下降気味なのは別として、各地の武将に命令できません。将軍は武将たちを統括する役職です。武力的にも強ければ良かったのですが、この頃には役職につかないと誰も従ってはくれませんでした。それに加えて足利義秋は将軍にならなくては三好勢に命を狙われ続けることになります。

ガラシャ

確かに。それは早いところ将軍になりたいですね。

憲三郎先生

しかし朝倉義景匿ってくれてはいますが上洛には協力的ではありませんでした。

ガラシャ

どうしてですか?

憲三郎先生

朝倉氏は加賀一揆と一触即発だったので越前を離れる上洛に協力することは難しかったのだと思います。

ガラシャ

なかなか上洛できませんね。足利義栄に先を越されそうでどきどきします。

憲三郎先生

その通り。永禄11年2月8日足利義栄は摂津国滞在のまま征夷大将軍になります。

ガラシャ

え?上洛せずに!?

憲三郎先生

そうです。足利義秋はなかなか上洛してこない、京都は三好勢の支配下にあり推薦もあったということで任命となったようです。

ガラシャ

足利義秋はさぞかし焦ったでしょうね。

憲三郎先生

そうですね。それがあったからかはわかりませんが、永禄11年4月15日に元服式を行い足利義昭に改名しました。この式には京都から前関白の二条晴良を越前に招き加冠役は朝倉義景が務めたそうです。

ガラシャ

足利義昭になったんですね!上洛は諦めてしまったんですか?

憲三郎先生

そんなことはありません。織田信長が美濃を治めたことにより、かねてより決まっていた織田信長との上洛計画が動き出します。

ガラシャ

ついに登場ですね!

”朝倉義景は上洛を手伝ってくれなそうなので前々から約束していた織田信長が手伝ってくれるそうです”