第13話 浅井長政との闘い

ガラシャ

足利義秋の味方の田中氏と朽木氏が襲われました!助けに行きましょう!・・・ところで誰に襲われたんですか?

憲三郎先生
ガラシャ

あえば氏?ですか?浅井長政は聞き覚えがありますが、饗庭氏は知りませんでした。どんな武将ですか?

憲三郎先生

饗庭氏は源頼光を祖とする摂津源氏の流れを汲む土岐光行の子・饗庭光俊を祖とする一族です。

ガラシャ

え?大きく見積もれば土岐一族!?

憲三郎先生

明智家も土岐一族ですが饗庭氏も土岐一族です。土岐光行からの分岐なので明智家より古くに分岐した一族です。

ガラシャ

ん~こんがらがってきました。

憲三郎先生

また機会があれば詳しくお話ししましょう。今回襲ってきたのは饗庭氏の中でも今の滋賀県高島市新旭町に居城を持っていた武将です。

ガラシャ

ともかく朝倉義景の命で足利義秋の元に来たわけですから足利義秋に言われたら援軍に行かねばなりませんね。光秀はどんな風に戦ったんですか?

憲三郎先生

光秀は田中城に籠城しつつ戦いました。これが永禄9年5月19日のことですね。

ガラシャ

籠城って立てこもる戦い方ですよね?勝てたんですか?

ガラシャ

え?籠城しているのにどうやって敵の城を落としたんですか?

憲三郎先生

城下に放火しました。

ガラシャ

え・・・なかなか激しい戦い方です。籠城って守りながら反撃するイメージでした。

憲三郎先生

戦のイメージはなかなか現代では想像が難しいですが、光秀は幼い頃から戦い続けてますから引き出しも多かったのかもしれません。

ガラシャ

敵のお城三カ所ってどこにあったんですか?光秀は田中城に行ったんですよね?

憲三郎先生

落とした敵城は西林坊・定林坊・宝光坊といって今の滋賀県高島市新旭町のあたりにありました。

ガラシャ

田中城と朽木谷城はどこにあったんですか?

憲三郎先生

居城田中城は今の滋賀県高島市安曇川町に朽木谷城は今の滋賀県高島市朽木野尻にありました。

ガラシャ

あ、田中氏も朽木氏もそして饗庭氏もみんなお隣なんですね。そもそも饗庭氏はなんで襲ってきたんでしょう?

憲三郎先生

動機については史料がないのですが、この頃の武将の戦は領地争いが主でした。なのでこの戦も領地争いが発端だったのではないかと思います。

ガラシャ

敵のお城三カ所も落としたってことはこの戦は光秀の勝ちですか?

憲三郎先生

実は勝敗や饗庭氏がその後どうなったのかという史料はあまりのこっていません。

ガラシャ

史料がもっと発見されることを祈ります・・・。戦の報告をした後の光秀はどうしたんですか?

憲三郎先生

和田城でそのまま織田信長との合流をするはずだったのですが六角氏が三好勢についたと知らせを受けます。

ガラシャ

六角氏・・・。近江の六角氏!土岐頼芸が頼ったお家です!

憲三郎先生

そうですね。六角氏は近江の南を支配していました。

ガラシャ

え?足利義秋のいる和田城は近江の南側ですよね?危険じゃないですか?

憲三郎先生

とても危険です。なので一行は若狭の守護である武田元明の元へ逃げることになります。

”光秀は浅井の軍勢と戦って手柄を立てた。六角氏が三好勢の味方になったので若狭に逃げます。”