第６話　斎藤道三との戦い１　戦いに敗れた光秀はどこで何をしていたの？

そうですね、武士の元服、今の成人式ですね。元服の年は決まっていませんでした。だいたい5歳～20歳で行ったようです。光秀の元服についてもまだ史料が見つかっていないので仮に10歳で元服したとして想像してみましょう。このころ土岐氏では後継者争いが起こっていました。

そうです、土岐頼芸が足利義材派そして土岐頼武が足利義澄派でした。ここで復習問題ですが光秀は土岐頼芸と土岐頼武どちら派だったでしょう？

正解です。なぜかというと明智玄宣は京都で幕府の奉公衆という親衛隊に所属していましたが、明応の変で奉公衆はみんな足利義澄派になります。

そのとおり。光秀が10歳のころ、光秀は土岐頼武派に属していましたが1525年土岐頼芸と土岐頼武4度目の戦いで土岐頼武は土岐頼芸に敗れ亡くなってしまったようです。

光秀は土岐頼武の嫡男の土岐頼純に仕えることになります。この時土岐頼純2歳光秀が10歳です。

そうですね、この後1535年まで土岐頼純の名が出てくる史料は確認できていません。この時期の土岐氏の内紛についての研究はまだまだ進んでおらず、確かなことが確認できないでいます。

元服したという史料はありませんが、1535年が土岐頼純の初めての戦いのようです。

負けます。そして越前に逃れます。

越前を治めていた朝倉氏は、土岐政房や土岐頼武と同盟関係で、しばしば援軍を送っていました。土岐頼武の正室は朝倉氏から嫁いできています。

そして翌年1536年に土岐頼純はふたたび戦いを挑みます。光秀が21歳土岐頼純が13歳です。

負けます。そして越前に逃れます。

がしかし翌年1537年に土岐頼純は土岐頼芸と・・・。

和睦します。光秀が22歳土岐頼純が14歳です。

史料には和睦したことと大桑城に帰ったことが書かれていました。

もっと発見され、いろんな人の目に触れるのを待つしかありませんね。

そうですね。1543年光秀が28歳土岐頼純が20歳の年末までの６年間は平和に過ごしました。

そうです。土岐頼純は大桑城で土岐頼芸に敗れ織田信秀を頼って尾張に逃れます。ちなみに織田信秀は織田信長の父です。

尾張の織田家も土岐頼芸が土岐頼武との戦いで逃れていくなど付き合いは古くからあったようです。

1543年光秀が28歳土岐頼純が20歳ですが、織田信長は10歳です。出会ったと書かれた史料はありません。
出会っていたとしても意識していないかもしれません。しかし、顔を合わせていた可能性は大いにあるでしょう。

光秀と土岐頼純は翌年1544年に織田家と朝倉氏と共に美濃に攻め入るのですが、まず尾張から越前に行き朝倉氏と合流し越前から美濃に攻めていきます。織田家は別行動で尾張から美濃に攻めて挟み撃ちにします。

負けます。そしてまたまた越前に逃れます。光秀が29歳、土岐頼純が21歳の頃です。

二年後の1546年に斎藤道三と和睦し大桑城に帰ります。光秀が31歳土岐頼純が23歳の頃です。

そうですね。なので、斎藤道三の娘を土岐頼純に嫁がせることを条件に和睦しました。

ここから先は次回お話し致しましょう。